もっと着物を日常的に着よう!

着物を着る人がもっと増えるといいのに。。。

ここ10年近く、ずっと思っている事がある。

それは「もっと着物を着る人が増えればいいのに。」という事。

「花火大会に浴衣を着る。」「お茶を習ってお茶会で着物を着る。」「日本舞踊を習って着物を着る。」「結婚式に招待されて着物を着る。」という「何か機会が無いと着物を着ない」という事ではなく、「もっと日常的に、普通に」着物を着る人が増える。という事。

たまに「着物の魅力に気づいてもらう」ため、「着物で○○○」等というイベントがあったり、また「着物を着ると周りに気を遣ってもらって得した気分になる」とかで「着物をきましょう!」と盛り上げる事はあるけれど、そういう事では無くて。。。

例えば「着物で通勤」する事が普通になるくらいの事。
洋装もいれば和装もいる。。。丁度、大正後期から昭和初期みたいに、どちらも混在する感じ。素敵だと思うけど。

ある着物屋さんの店主のブログからある種の危機感を感じた。

私がこう思うようになったのは、ある着物屋の店主のブログを読んだのがキッカケだった。
そこにはこう書かれていた。。。

自分のお店にも着付けの勉強をした人たちが「着付けの仕事」「着物に携わる仕事」をしたいとよく来る。 けれど、それよりも「着物を着る人」が増えて欲しい。 そうでないと着物に関わる大切な伝統的な技法だったりが廃れていってしまう。

一字一句は覚えてはないけれど、このような主旨の事が書かれていた。

話は前後するけれど、私は5年くらい前まで喉を壊して歌が歌えなくなり、国内外のボイストレーナーの情報を集めて、歌を習うために留学先を色々と検討している時期だった。

その時、「歌のトレーニングを受けても歌えないままだったら???」と不安でしょうがなく、トレーニングを受けても歌が歌えなくなった最悪の時に備え、手に職を付けようと決心した。

以前、たった1年だけど海外に住んでみて「日本の様々な事」に対して何も知らなかったと思い知らされ、今更ながら日本に対して関心が強くなった事もあり、どうせ手に職を付けるなら「着物」関係がいいと考え、そして「色彩」への関心もあって「パーソナルカラー」や「着付け」を習い、「パーソナルカラーリスト」「着付け師」の資格を得た。

そして、海外でボイストレーニングを受けるまでの間、着物屋さんで働こうかな〜なんて思っていた。

ちょうど、そんな事をぼんやり考えていた時にこのブログを読んだ。読み終えて「確かにその通り」と考えさせられたのを覚えている。

実際のところ、私も着付け教室をリサーチしながら、ずっと疑問を抱えていた。
「昔は、『着付け師』がいなくても普通に着物を着れた時代があったのに。。。着る人が居ないと技術が廃れる。」と。

着付け教室で資格を取ったり修了書を頂いたら、この店主のブログに書かれているように多くの人が「まずは、着物屋さんで仕事したい」と思うのが自然。私もその一人だった。

でも、店主のブログからは「着物に関わる仕事をする人」よりも、「着物を着る人」を先に増やさないと、結果的には「着物が好きで着物屋で仕事したいです!」「着付け師になりたいです!」という人を含め、着物に関わる伝統、技術が廃れていってしまうという「強い危機感」を感じ、そこには「着物ブームを作りたい」というような安易な考えは無い。

「ブーム」はあくまでも「ブーム」。

私が着付けを習っている時、「夏は浴衣で!」と、浴衣が流行っていてデパートでも浴衣の売り場面積は広くとられていたけれど、翌年はあっさりと「浴衣ブームが終わって」、売り場面積が縮小され、着付け教室でもそれが話題だった。

着物を「トレンド」としてでなく、当たり前の「スタイル」として本当に着る人が増えないと技術が廃れる。。。

いや、「スタイル」というより、日本の民族衣装。
だからこそ普段、着物を着る、着ないに関係なく、子供から大人まで一人で着れる事が当たり前、という風になればと思う。
そして、着物に関する知識もちょっとした事なら分かるようにしていた方がいい。

時代は移り行くものだが、それでも「無くなる必要の無い」文化・技術・精神性があるはず。

今、外国人に着物に関して質問を受けても殆どの方が答えられないのではないかと思う。

私もその一人。

いくら着付け師の免許をもらっても「着物の知識」に関しては所詮、テキストを暗記するなどして、資格取得のための付け焼刃の試験勉強で得た知識だ(私の場合は)。
そんな事よりも、普段、着物を着る事で色々と「体得」して「生きた知識」を得た方が頭から抜け落ちない。 私もそろそろ着物のアレコレを忘れそうで。。。たまに本を読んだりして「暗記」のよう知識を入れている自分に気がつく。

日本は不思議なもので「自ら」自国の文化・歴史を否定したり、無くしたりするところがあるように感じる。

明治時代より、西洋に追いつこうと頑張ったのは理解できるけれど、何も全てを西洋風にする必要などなかったのでは無いかと本気で思う。

近代的にならないと西洋と対等に渡りあえないという分野と、日本らしいものを残していておける分野を分けて上手に運営できたのでは?と。

今、しきりにテレビやネットなどで日本の技術に驚嘆する外国人の映像が流れている。でもその多くは全てではないけれど、昔ながらの「手仕事から生まれるもの」や、「手仕事そのもの」だったりする。また残念なことに「後継者不足」だという事実も浮き彫りになったりもする。

別の機会にブログに書きたいと思うけれど、「伝統文化に携わる職人」をもっと日本は増やすべきだと思う。

ただそこには、着物同様、時代の流れが関係があり、例えば今宣伝しているようなマンションには和室が一切無い事が多く、畳職人が活躍する機会が無くなっていて、いくら職人を増やしたい、技術を残したいと思っても根本的なことが解決されないと限界がある。

本来、日本人は「共存」する事ができる民族だと思うので、海外の生活スタイル、価値観を取り入れるにしても、「日本古来の文化/技術/精神性」に照らし合わせ、うまく取捨選択したり、ミックスする事が出来たはずであり、これからはそうするべきだという事。

とにかく、時代は移り行くものだが、それでも「無くなる必要の無い」文化・技術があるはず!

私は残念ながら今、首にアトピーが出来て髪をアップにする勇気が無い。。。治療中。
治したら着物ライフと洋服ライフを楽しみたい!

デニム生地の着物あります。

会社勤めの人も、「着物で通勤」が普通になればいい。(毎日じゃなくても)

「理想論」に聞こえるかもしれなけれど、難しい事じゃないと思う。 着物で通勤を実践している方もいるようで、その事をブログで綴っている。

今は、「デニム生地の着物」などもある。もちろん「着物にふさわしい風合い」のもの。 普段はこう言ったカジュアルなものを着ればいいし、通勤にもいいと思う。

「くるり」のデニム着物

※ 画像は「くるりのデニム着物」より

先にも書いたけれど、大正後期から昭和初期みたいに、「和装」「洋服」どちらも混在する感じが個人的には理想。

想像するだけでワクワクする。

「観光立国」ということなら、着物で歩いている人が多い方が単純に外国人観光客に喜ばれると思うけれど。

最近、若い男性が着物を着ていて、それが様になってた。
クールだった。

少しずつ着物を着るようにしたい。
皆さんも着物を着てみて!

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