北朝鮮の水爆実験があり、それも絡めて「拉致問題」について記事を書こうとしていた矢先に、元拉致被害者の蓮池薫氏の兄である蓮池透氏が出版した安倍首相に対する痛烈な批判本の事、そして国会での民主党緒方氏と安倍首相のバトルについて話題になっているのをネットで見つけた。
蓮池透氏の著書は読んでないので詳しくは書けないけれど、この著書が出る前から、氏の発言には申し訳ないけれど、残念だな。。。と思う事が個人的には多々あった。
蓮池透氏は元拉致被害者家族としての悩みとして、自分たちだけ家族が帰ってきたということで、他の拉致被害者が帰国してないことから、精神的には解放されないという苦労があるという。
これは確かに当事者にしかわからない大変なご苦労だと思う。
ただ、非常に残念に思うのは「拉致問題は日本の植民地支配による過去の問題に関係する」という事を発言されている事だ。
そして日本は村山談話や河野談話があり謝罪してきたのだから、経済制裁を弛めて補償すれば良いのでは?と発言されている点も気になる。
参考までに森達也氏との対談をどうぞ。
私が思うのは、拉致問題において被害者は一般の罪のない日本人であり、どんな理由があっても「拉致」は許される行為ではない!という事。
そもそも当時の韓国と日本の関係は「植民地支配」ではなく「統治」だったことが事実。
もちろん、「統治だった」と言っても当時の韓国の方々の「国民感情」は違ったかもしれないが、大学を作り、インフラを整備したのは事実。しかも日本の資金で。
確かに拉致問題の解決に向け、「制裁の強化」だと北朝鮮のような国は蓮池透氏が言うように態度を「硬直」させるだけで拉致被害者を帰国させるのに有効かはわからない。
なぜなら相手は「北朝鮮」。何をするかわからない国だから。。。
そのため、経済制裁や日本の世論が北朝鮮に対して厳しいものになれば、より拉致被害者を帰国させるというマインドにはならず、「追い込まれて」逆に態度を硬直させ、特に横田めぐみさんなど、拉致問題を象徴する存在に対して何をするかわからない。。。と、私も考える事がある。
かといって、補償や援助したところでどうだろう?
実際、幾つかの経済制裁の解除をしたけれど北朝鮮からの報告はあるのか? 何か進展したのか?
以前にも米の支援をした事があるけれど、それで北朝鮮が誠意を見せたか?
何度も繰り返すが、相手は「北朝鮮」。 予測不可能な行動に出る国。
結局は日本の本気度をもっと見せることが必要だ! そのためには結局のところ、経済制裁は必要であり、やっぱり憲法改正だと思う。
さて今回、民主党の緒方氏は安倍首相に対し、当時、安倍首相が官房副長官時代に一時期帰国した拉致被害者たちに対し、「一度も北朝鮮に戻るのを止めようとしなかったのが事実で、北朝鮮へ帰国しないという弟の意志がが固く、渋々結果的に尽力した形になっただけ。」というような事を蓮池透氏著書の本に書かれていると非難した。
また蓮池透氏は「北朝鮮に戻ってはいけないと言ったのは私で安倍首相では無い」と発言しているとのこと。
でもどうなのだろう?
昭和63年、有本夫妻が陳情に訪れた時に当時の政治家で真剣に話を聞いてくれたのは当時、自民党幹事長だった父・安倍晋太郎氏の秘書をしていた安倍首相だったと事は事実だ。
この問題について色々と調べた時に以下の動画を見つけたので、よく聞いて欲しい。
「救う会」の会長、西岡氏のスピーチで、「ある拉致被害者のお兄さんが、弟が帰らないと言っている。そこで中山さん、安倍さんにそのことを伝えた」ということをおっしゃってます。
この「ある拉致被害者のお兄さん」は多分、蓮池透氏ではないかと思う。(後日、こちらの動画でこのご兄弟の話は地村さんの事とわかった!)
そして確かに「北朝鮮に帰ってはいけない」と弟さんと話したのは蓮池透氏だと思うけれど、西岡さんのスピーチもを聴くと、その上で色々と政治的に動いてくれたのは中山議員と安倍首相だったことは事実で、しかも、誰も拉致問題に取り組まなかった20年前くらいからこの問題に真剣に関わってきた安倍首相が「渋々」という事は無いと思う。
35分04秒くらいから、その内容になります。
この緒方氏、そして安倍首相の国会でのやり取りが聞けるので是非次の動画もチェックして欲しい。
国会中継⇨https://youtu.be/M6y0cl8XU5s
この動画の安倍首相の発言を聞いて皆さんはどう思うだろうか?
安倍首相が「拉致問題」を政治利用したと感じるだろうか?
他の政治家のように国会中継を意識した「パフォーマンス」に見えただろうか?
本当にこの問題に真摯に向き合ってきたからこそ言える答弁ではないか?
「このバッジに懸けて。。。」「嘘なら国会議員を辞めます」とまで安倍首相は言っている。
真実だからこそ「他の家族に聞いて欲しい」と堂々と言えるのではないだろうか?
ここで安倍首相が言っているように、正にこのような「世論を二分する」「政治を二分する」という事自体が北朝鮮を喜ばす事になり、こんな策謀に引っかかってはいけないという事だと思う。
緒方氏所属の民主党は「党」として何をしてきただろうか? 当時は安倍首相も言っているように「北朝鮮がそんな事をするはずがない」と非協力的だったはず。
普段は「人権」「平和」「差別」と言ってるはずの左翼系は黙り。。。
また菅直人氏や、故土井たか子氏、その他の議員は拉致問題に深く関わった「辛光洙」の釈放に関する署名をしている。むしろこの事をもっと追求するべきだと思う。http://nyt.trycomp.com/hokan/0025.html
いずれにせよ、蓮池透氏含め拉致被害者の家族の方々は、拉致被害者の安否を心から心配され、早く帰国させて欲しいという藁をも掴む思いでいらっしゃる。
あまりにも長い年月が経ちすぎた。
経済制裁が良い、緩和が良い、などという方法論は算数のように割り切れるものではなく、非常に難しい問題。
また、「拉致問題の解決」を謳っているのなら、もっと早く着手して欲しかったと蓮池透氏は発言されているが、「日本版CIA」の創設、「安保」の件など、全てがこの問題に最終的に行きつくのではないか。
日本版CIAの創設については色々と意見があると思うが、やはり世界情勢が混乱している今、日本人を守るためにも必要なのではないか?と思う。
外交は「相手」がある問題。 日本だけの思いで全てが動くわけが無いわけで。。。
大事な事は、私達日本人、一人ひとりが拉致問題に関して、もっと関心を示し、世論として盛り上げる事だと思う。
そう、無関心が一番最低だ!
産経デジタルのこの記事も参考になると思う。⇒http://www.sankei.com/premium/news/160114/prm1601140004-n1.html
首相が「バッジに懸けて。。。」との発言はあまりメディアは取り上げていないらしい。。。 ありえない。